24.12.21『女王ステ』『王ステ』衣装展を訪れるあなたに 

待ちのぞむ

12月26日(木)、27日(金)に開催される −『女王ステ』『王ステ』衣装展2024 −。会場では、Mixed Reality プラットフォーム「Auris(オーリス)」を活用し、Aurisがインストールされたスマートフォンとイヤホンを使用することで、本イベント限定の“特別な案内人ボイス”とともに衣装を見て回る体験ができる「回遊する体験型衣装展」となっている。

ILLUMINUSが本イベントを通してどんなことを描いているのか。「Auris」を提供する株式会社GATARIの代表・竹下俊一とILLUMINUS代表の小宮山薫で、その発端から語りあった。

 

小宮山:僕らが提供している「観劇」という体験って、1~2時間程度で終わって生活に戻っていくような、帰宅時またはその翌日からすでに感動が減っていくような寿命が短いコンテンツなんですよね。

 

だからこそILLUMINUSでは「観劇後もいかに作品を楽しんでもらうか」ということを考えて、アフターイベントや舞台映像の配信などの施策をおこなっています。

 

Aurisが活用されている「ボイスフレンド」(https://www.nippan.co.jp/works/detail/post-20277/)を実際に体験したときに、余韻に浸るにはぴったりのサービスだなと思い、そこから着想を得て、今回の「回遊する体験型衣装展」を企画しました。

 

竹下:ありがとうございます。

推し本人がいる現場と、推しはいないけれど推しのグッズが売られているような非現場。この2つの中間に位置するのが「ボイスフレンド」のような推し活におけるAurisでの体験だと思っていて、体験した方は推しの持っている現実と自分の現実が重なっているように感じられるようです。

 

小宮山:実際に僕も「ボイスフレンド」を体験してみて感じましたね。音声のみで想像力の余白があるからこそ、自分の持っているイメージにつなげやすく没入しやすい、というのは僕も実感しました。

 

竹下:そうですね。あとは、Aurisでの体験って「身体性を伴うことができる」のも大きいと思います。進む、階段を上る、座るなど、自分の意思で体を動かした先にフィードバックがある。

 

Aurisを活用して能動的に探索してもらうことで、「自分の世界に物語が降ってきた」という感覚を味わうことができます。

 

例えば、階段に差し掛かったときに「足元に気を付けてね」と推しのボイスが聞こえる。これによって推しにその瞬間を認識されたうえで「推しと2人だけの時間を過ごしている」と感じることもできます。

 

世界を共有している感じというのでしょうか。

実際に「ボイスフレンド」を体験した方の中には、泣いてしまうほど感動してくれるお客さまもいました。

 

小宮山:作品の世界観を日常の中で感じられるのは、観劇とはまた別の体験ですね。今回の衣装展でもそういったことを狙いたいと思っています。


音声という限られた情報だけで世界観に没入していくには、お客さまのイマジネーションが必要ですよね。今回の衣装展では、すでに『女王ステ』や『王ステ』を観たことがあって作品の世界観を知っているからこそAurisでの体験でさらに没入できる、新しい世界観に入り込んでいただく、そんな体験をしていただきたいと考えています。

 

竹下:そうですね。世界観を共有した2つの別体験をするとさらに世界観が深まっていくというのは、以前実施した「ボイスフレンド 幻惑するリテラチュア」で感じました。

 

昼の部ではAurisの音声体験をしていただき、夜の部ではイマーシブシアター(没入型・体感型演劇)をおこなったのですが、両方とも体験したお客さまは世界観への理解が深まって、返ってきた反応がより良かったです。

 

色々な表現メディアと関わることでAurisもさらに価値を発揮できますし、そういった意味でも演劇とは相性がいいと思います。

 

小宮山:今回の衣装展の感想などを受け止めたうえで、作品の世界観と役の存在を日常の中でも感じられる、そんな独自コンテンツを今後も一緒に創っていければと考えています。

 

 

取材・文:今田夏見

 

対談の続きはILLUMINUS Magazineで掲載しています。

 

▶︎小宮山薫×竹下俊一 「体験」のあり方を語る
https://www.illuminus-creative.net/magazine/5334.html

詳細・お申し込み募集は終了しました

この記事をシェアする