24.5.20第四限は「深淵の姫君-プリンシエアビスン-」

待ちのぞむ

瀬良藤吾が解説する「イリス・ノワール」の世界
第四限は「深淵の姫君-プリンシエ・アビスン-」

ILLUMINUSが送る、新たなるオリジナルガールズ演劇。
少女たちと邪神が織り成すダークマジックファンタジー「イリス・ノワール」の世界へようこそ。

 

ここでお話しするのは、イリス・ノワールシリーズの様々な要素について。
初めてイリス・ノワールの世界に踏み入る方には予習として。再び足を踏み入れた方には復習として。様々な専門用語飛び交うこの世界について、少しばかり解説させていただきます。

 

第四回目の本日の議題は「深淵の姫君-プリンシエ・アビスン-」

 

古くより、神と人間の異種交配は行われ、旧き時代からプリンシエ・アビスンに該当する邪神の血を引く者は、過去にも存在した。
だが、その力ゆえに人間の世界には留まれず、または打倒邪神を掲げるグランロッジの魔術騎士、異端審問官、もしくは敵対する神々によって抹消されてきた。そのため、詳細はあまり知られていないにも関わらず、実験、儀式の材料として重宝されてきた。

 

そんな中で現代まで残り、存続してきた神々の血を引く者がコクナ・ミサ、『生ける炎』クトゥグアのプリンシエ・アビスンである。その血ゆえに彼女は幼少期より高い魔術適性を持ち、その実力は寮長や教師と比較しても遜色ないどころか、超えるほどである。
コクナ・ミサはクトゥグアの血ゆえに炎の魔術に長け、その最大火力を発揮するとき、太陽と同じ熱量を発することさえ可能となる。
邪神の末裔と言っても、生物学上は人間と相違なく、その遺伝子構造に若干の違いがみられる程度。見た目は何ら普通の魔術師――イリスと変わりない。

 

しかし、神々にとってその肉体は、地上へ降臨するため、自らの復活の器とするためには最適な依り代である。そのためには心理障壁、つまり本人の意思や心が邪魔になるため、強烈な絶望感によってその扉をこじ開けた器として完成させたり、強い信頼を築くことによって自ら心の扉を開かせたりする必要がある。
邪神の崇拝者たちは自らの神の降臨のために適正者を日夜探しており、性別、名数、気質、思考など、様々な条件の合う依り代を見繕っている。だが、それよりもはるかに楽に器として完成し、しかも他の邪神の妨害もできるとあって、邪神教団から重要視されている。

 

それでは、今日はこのあたりで。
またより深いイリス・ノワールの世界でお会いしましょう。

 

TEXT 瀬良藤吾

この記事をシェアする